地球上では重力によって、どんな姿勢でも自然に骨に力がかかります。しかし、宇宙空間の無重力状態では外から力が加わることはありません。このため、私たちの体は骨をつくるのをやめてしまいます。スペースシャトルの乗組員が、無重力で操縦室に浮かびながら、足踏みなどの運動をしている映像を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。これには内部から力を加えることで骨をつくらせて骨の減少を防ごうとする意味もあるのです。また、地球上でも、病気で長く入院したりして体を動かすことができないと、骨の強度も低下するといわれます。重力だけでは十分ではないのです。運動をしていないと骨はどんどんおとろえていきます。
このように、骨の健康を保つためには、カルシウムを十分含んだバランスの良い食生活はもちろんですが、適度に運動することも重要なことなのです。
(白田 勝利)
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