イメージングプレート(ImagingPlate)

タバコ・食塩・昆布・どくだみ茶・米ぬか

測定時間:1ヶ月間

様々な試料
 上段:タバコ・食塩・昆布
 下段:どくだみ茶・米ぬか
  1ヶ月間の露光で得られた
  放射線強度分布

身の回りにある様々なものをイメージングプレートで測定しました。食塩(塩化ナトリウム、NaCl)以外のタバコ、昆布、どくだみ茶、米ぬかからは、放射性物質の存在を示す像が得られました。
これらの放射線は、カリウムによるものと考えられます。私たち生物にとってカリウムは、体液を構成する主要な成分で、栄養生理上重要な元素です。人の場合、体成分の約0.2%を占め、体重60kgで120g存在することになります(細胞内に存在し、細胞内液の浸透圧の維持、神経機能、タンパク質代謝、筋肉収縮に関与しています)。

このように、私たち生物にとって必須の元素であるカリウムには、0.012%と僅かですが、自然の放射性同位元素があります。これは、カリウム40と呼ばれ、安定なカリウムよりも中性子を1つ多く含み、原子核から電子を放出します(β崩壊)。イメージングプレートに現われた像は、この電子によるものと考えられます。

日常食からのカリウムの摂取量は、1日あたり1.1〜1.3gで、野菜類に多く含まれています。今回測定した試料に含まれる、100gあたりのカリウムの量は次の通りです。

100gあたりのカリウム含有量
米ぬか 約1800mg
昆布 約6000mg
どくだみ茶 約5000mg
タバコ 約3000mg