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2021年度

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福島でのトリチウムの河川中動態に関する論文が掲載

 Springer社より出版された書籍「Impacts of Fukushima Nuclear Accident on Freshwater Environments（福島第一原子力発電所事故が淡水環境に与えた影響）」に当所の環境影響研究部　植田主任研究員の論文が掲載されました。掲載概要は以下の通りです。


「福島東部の河川水における原子力発電所事故に由来するトリチウム濃度の空間的および時間的変動」

 福島第一原子力発電所事故により大気中に放出されたトリチウムは、降水や直接の沈着によって陸域の一部を汚染しました。事故後、2011から2020年までの福島県の複数の河川水におけるトリチウム濃度の時空間的変動を調査し、2011年はバックグラウンドレベルよりも約5〜6倍高く、3年後にはほぼ事故前の水準に戻っていることがわかりました。また、土地の利用形態によって、トリチウムの下がり方が異なることが明らかとなりました。

 本報告は、六ヶ所村の大型再処理施設から排出が予想されるトリチウムの流域における動きを評価する際、有用な知見として活用されることが期待されます。


掲載論文

Shinji Ueda, Hidenao Hasegawa, Hideki Kakiuchi, Shinya Ochiai (2021) Spatial and Temporal Fluctuations of Nuclear Accident-Derived Tritium Concentrations in the River Waters of Eastern Fukushima, Japan. In: Nagao S. (eds) Impacts of Fukushima Nuclear Accident on Freshwater Environments. Springer, Singapore. DOI: 10.1007/978-981-16-3671-4_3


関連ページ

集水域に降下した放射性セシウムの川への流れ出し　（外部：排出放射性物質影響調査HP）

関連文献（2015年発行）　　　　　　　　　　　　　　　　　


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