トリチウム研究センター

トリチウムの影響に関する研究の拠点となることを目指し、トリチウム研究センターを令和4年度に開設しました。

なお、トリチウム研究に関する調査研究は、青森県からの委託により行っており、委託調査に関するホームページ(排出放射性物質影響調査のホームページ:トリチウムの影響に関する調査)でも詳しく紹介していますので、そちらもご覧ください。

トリチウムの影響に関する研究の拠点となる

水素の同位体であるトリチウムは自然界で常に発生するとともに、安全管理のもと原子力施設から排出される放射性物質です。環境中では常に循環し、飲料水、食品を通してヒトに取り込まれており、その影響に関してさらに知見を蓄えることが重要です。トリチウム研究センターでは環境中の移行からヒトへの影響まで、包括的な調査研究を総合的に行なうための拠点になることを目指しています。実験研究に加えて、研究ネットワークを通じたトリチウムに関する情報収集を進め、国内外の研究結果を分かり易く整理・提示することにより、理解醸成につなげていきます。

トリチウム研究センターでは、環境・生態系移行の結果としての食品等摂取による被ばく線量の評価から生体への影響評価までの全体をカバーした調査研究を進めます。


ヒトへの重水素投与実験

動物への重水素やトリチウムの投与実験

トリチウムの影響をマウスを用いて直接調べる実験

    トリチウムからはベータ(β)線という放射線がでます。ガンマ(γ)線の影響については、原爆被ばく者(高線量率)や環境科学技術研究所でのマウス実験(低線量率)などのデータがあります。しかしβ線については情報が少ないため、その影響についてマウスを用いて調べます。

    影響は染色体異常や免疫機能の変化等を指標にして調べます。例えば、以下のように染色体の番号ごとに異なる色で染める技術を使うことによって、染色体切断後の異常修復等の染色体異常を調べることができます。

    → 本調査の詳細はこちらへ(外部:委託調査HPへ)


研究発表