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1.3 HT型トリチウム移行調査

六ヶ所村の大型再処理施設からHTとして大気排出されるものの一部は土壌中で酸化されてHTOになり、酸化速度は土壌の性質や植生などの環境条件に大きく影響を受ける。そこで、県内の土壌特性の調査を行い、HT酸化速度に関するマップを作成する。

令和2年度は、HT沈着速度の測定手法を確立するために圃場を整備して実験を行うとともに、採取した土壌の室内での評価手法の確立及び植生依存性に関する実験を行う圃場の整備を行った。

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1.3 HT型トリチウムの移行に関する調査研究(633KB)

1.4 樹木の被ばく線量評価法の開発に関する調査研究

六ヶ所村の大型再処理施設周辺には放射線感受性が高いとされるクロマツが広く分布している。そこで、クロマツの被ばく線量率を計算する手法を開発し、その手法を用いて自然被ばく線量率を求める。さらに、大気放出される放射性ヨウ素によるクロマツの被ばく線量評価に必要な乾性沈着速度を大気中安定ヨウ素を用いて求めるとともに、大気中129Iを用いた湿性沈着及び除去速度を取得する手法を確立する。

令和2年度は、これまでに得られたクロマツの形状データ等を基にした群落ファントムを作成し、線量換算係数の計算を行うとともに、クロマツの自然被ばく線量率を求めた。さらに、クロマツ林内外の大気降下物や大気中粒子態及びガス態の安定ヨウ素濃度を測定して、大気中ヨウ素のクロマツへの乾性沈着速度を求めた。加えて、大気中129Iを利用した大気中ヨウ素のクロマツ林への湿性沈着及び除去速度の測定手法を確立するとともに、令和元年度に採取したクロマツ試験木の部位別試料及び土壌試料中129Iのバックグラウンドレベルを取得した。

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1.4 樹木の被ばく線量評価法の開発に関する調査研究(522KB)

1.5 放射性物質の移行低減化に関する調査研究

六ヶ所村の大型再処理施設周辺の重要な作物である牧草を対象として、青森県の土壌で栽培した場合の放射性セシウムの移行に影響を及ぼす土壌要因を明らかにし、要因に応じた施肥や資材等による移行低減化手法の検証を行う。さらに、青森県の主要農産物であるイネを対象として、玄米へのセシウムの転流を植物成長調節物質や化学物質によって制御する手法を確立する。

令和2年度は、牧草を対象とした調査では、令和元年度に137Csを添加した三八・津軽地域牧草地土壌による栽培実験を行い、137Csの移行性と土壌特性との関連を調べた。さらに、令和元年度に調査した三八・津軽地域の牧草地土壌のうち137Cs移行性が高いことが明らかになった土壌を対象に平成29年度に確立した移行低減化手法の有効性を検証した。イネを対象とした調査では、輸送体ブロッカー等の薬剤をイネ植物体に散布し、子実のセシウムの濃度に及ぼす影響や、その効率的な散布方法について検討を行った。

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1.5 放射性物質の移行低減化に関する調査研究(550KB)

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